非行に走る少年少女への暴力は愛のムチ、本当は優しい大人だった?(優しい先生って甘いだけじゃない?)
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育成と勝利コラム Vol.3
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テクノロジーの普及により可視化される範囲が格段に広がった今、昔から蔓延っていた暴力(体罰)やパワハラが表に出やすくなったことから
社会的に暴力(体罰)やパワハラに対する意識改革が行われ、多かれ少なかれ減少傾向にあるように感じます。
そんな時代の変化に併せて人を導く立場にあるコーチ業に従事する方にはアプローチ方法にも変化が求められています。
一方、そんな中で昔は暴力によって更生をせざるを得ない状況にされていた人々がいるのも事実ではないかと思います。
そう考えるとコーチのアプローチ範囲が狭まる中、現場では言葉で伝えられない・伝わらず、手の打ちようが無い場合があると思います。
手の出せない大人を舐め腐り、非行に走る少年少女は一体どんな大人になるのでしょうか。
そんな少年少女への暴力、そして更生に至った少年少女にとっては優しい愛のムチだったのでは無いでしょうか。
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非行に走る少年少女への暴力は愛のムチ、本当は優しい大人だった?
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初めに『暴力』は絶対に許されません、どんな理由があろうとです。
モラルに反しますし、脳科学の観点からも、外的要因で強制的に抑えられた感情はかえって後々、増幅して爆発してしまうとも言われています。
(プッシュ・プッシュバック:○○しろ、と言われると○○したくなくなる現象、勉強しろ〜、と言ってませんか😊)
ただ今回、考えて欲しいことは「行為(暴力)」の「矢印」が「誰に向いているか」ということです。
コーチの「行為」が相手に向いているもの(相手のためを思っているもの)が「いい指導」であると思っています。
そして中には「矢印」が相手に向いていた暴力も存在したのではないかということです。
暴力自体はモラルに反し、更生を促せたとしても本人の「理解」ではなく「恐怖」のもとに行われていると思います。
しかし、更生に至った理由は別として非行を止めるのは一般的に言えばできるだけ早い方がいいと言えるでしょう。
人間は決して1人では生きていけない社会的な生き物である上で、非行はその社会から除外される要因になりうるからです。
そんな将来を危ぶみ、目の前の少年少女の非行を指摘し更生を求める行為自体は矢印が相手に向いており、本当の意味で優しい行為と言えます。
暴力というアプローチ方法を選んでしまったことが最大の誤りであり、指導者の心に隠れている本音はあながち誤りとは言えないのでは無いでしょうか。
では、現代においてどんなアプローチ方法を選ぶべきなのでしょうか。
現代において「弱者優位」の時代にあると思います。
ここでいう弱者とは子どもや生徒、部下などを、強者とは大人や先生、上司などを指しています。
強者から弱者への些細な出来事が、可視化、切り抜き、誇張、拡散され、社会的な批判を浴びることは近年よくあります。
そういった時代背景から強者が生き残るため、被害を被らないために弱者へ甘い蜜を吸わせている可能性はないでしょうか。
トラブルが発生しないよう甘い声がけをしたり、取り繕った関係性を気づいたり、非行から目を瞑ったりしていないでしょうか。
優しさとは甘さではなく、厳しさと優しさは紙一重であるということを理解しなければなりません。
そして気付かぬ内にそういった環境を選んでいませんか?
子どもはどうしても一時の感情を優先させてしまい、客観的な視点で考える力が低いです。
そんな子ども達の感情に一喜一憂し、振り回されていませんか?
保護者には「本当に子どもたちのためになる環境か?」という視点を持ち、見抜く目が必要です。
そして、子どもたちが関わる環境は保護者に大きな裁量があります。
本当に子どもたちのためになる環境を与えてあげたいものです。
某チーム、某スクールでは波風が立たないように甘い言葉をかけ、非行には目を瞑り、子どもたちを気持ちよくさせる。
フットボール面でも実践向きがどうかは考慮せず、映えのみを意識して行われているかもしれません。
そうして育った選手たちは外の世界に出て初めて人間性は勿論、フットボール面においても差があることに気付きます。
子どもたちのためのチーム?
大人たち(立場や名誉、お金)のためのスクール?
情報溢れる現代で本物を見分けられる「目」を養いましょう。
指導者の是非は「叱り方」に出ます、その言葉の矢印は誰へ向いているか感じて下さい。
そして指導者の方は変化していく時代と子どもに応じて、適切なアプローチ方法を追求していきましょう。
叱る理由(なぜダメなのか、どんな悪影響を与えているか等)を明確に伝え、子どもの理解を手助けしてあげましょう。
子どもはできます、出来ないのは大人です。
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この世で一番のタカラモノ(子どもたち)が、より美しく輝くために。
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保護者が「本物の指導者」を見抜けるリテラシーを共に身につけましょう。